主婦の休業損害にご注意を

交通事故案件の中には,保険会社から示談金の提案がされたものの,本来得られるべき項目が含まれていないものがあります。
交通費や休業損害など様々な項目がありますが,その中でも特に見逃しやすいのが主婦の休業損害です。
そこで,今回は,主婦の休業損害についてお話しします。

第三者のために家事に従事する方が事故による影響で家事ができなくなった場合に,主婦の休業損害が認められます。
一般的には,現在の女性の平均賃金を基準にして日額を算出するため,日額約1万円が目安になります。

主婦の休業損害が認められることをご存知ない方が多いこともあり,保険会社から提案された示談金の内訳について,休業損害が0円になっていても,そのまま見逃して示談してしまう方も多くいらっしゃいます。
一般的には,示談後にその金額を争うことはできないため,示談後では手遅れになって
しまいます。
示談金の提案があった場合,主婦の方は,主婦の休業損害が認められているかを特に注意して確認することをお勧めします。

また,示談金の中に主婦の休業損害が認められている場合であっても,示談金額が相場より低額であることも少なくありません。
保険会社は,主婦の休業損害について自賠責基準である日額6100円(令和2年4月1日より前の事故の場合には5700円)で提案することがあります。
しかしながら,先ほどお話ししたとおり,日額は約1万円が目安であり,自賠責基準の金額では相場より低額であることが多いです。
示談金額にも注意して確認することをお勧めします。

パートをしている兼業主婦の方であっても,自賠責基準では,週30時間未満の勤務時間の場合には,自賠責基準での主婦の休業損害が認められます。
上記はあくまで自賠責保険での取り扱いに過ぎないため,パートで週30時間以上勤務している方や,正社員で働かれている方などの場合であっても,主婦の休業損害が認められることがあります。
主婦の休業損害でお悩みの方は一度,交通事故案件を多く取り扱っている弁護士に相談することをお勧めします。

ライプニッツ係数の変更

民法改正により,法定利率が従来の5%から3%に変わりました。
民法改正により令和2年4月1日以降発生の交通事故(厳密にはどの時点を基準とするかは説の対立があります。)についてはライプニッツ係数が変わります。
多くの裁判において,ライプニッツ係数を用いて後遺障害逸失利益が算出されてきたので,今回のライプニッツ係数の変更は,後遺障害逸失利益の計算に大きな影響を与えます。

後遺障害逸失利益とは,後遺障害がなかったのであれば得られたであろう利益をいいます。
定期金賠償でない場合には,一般的には,①基礎収入×②労働能力喪失率×③労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数(場合によってはホフマン係数を用いることもあります。)という計算式により,後遺障害逸失利益を算出します。

法定利率が従来の5%から3%(今後3%からさらに法定利率が変更される可能性があります。)に変更されることにより,ライプニッツ係数が,たとえば,1年の場合は0.9524から0.9709,5年の場合は4.3295から4.5797,10年の場合は7.7217から8.5302,15年の場合は10.3797から11.9379,20年の場合は12,4622から14.8775,に変更になります。
これにより,改正後の民法が適用される事案において,定期金賠償ではない場合には,従来より後遺障害逸失利益の金額が増えることが想定されます。

たとえば,平成30年の事故で,症状固定日が平成31年(令和元年)である場合に,事故前年度の収入が600万円,症状固定時の年齢が47歳,後遺障害第7級が認定された場合には,①基礎収入600万円×②労働能力喪失率56%(後遺障害第7級に相当する労働能力喪失率)×③労働能力喪失期間20年に対応するライプニッツ係数12,4622=4187万2992円が後遺障害逸失利益になります(事案の内容や証拠等によって金額が変動することがあります。)。
一方で,令和2年4月1日以降発生の事故で,事故前年度の収入が600万円,症状固定時の年齢が47歳,後遺障害第7級が認定された場合には,ライプニッツ係数を用いると,①600万円×②労働能力喪失率56%(後遺障害第7級に相当する労働能力喪失率)×③労働能力喪失期間20年に対応するライプニッツ係数14.8775=4998万8400円が後遺障害逸失利益になります(事案の内容や証拠等によって金額が変動することがあります。)。
この事案では,ライプニッツ係数の変更により,約800万円もの差が生じることになります。

このように民法改正は交通事故案件についても大きな影響を及ぼします。
法律は複雑で,時代によって変化していく難しさもありますので,交通事故でお悩みの方は一人で抱え込まず,一度弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

令和2年4月1日以降発生した交通事故の自賠責基準について

東京も緊急事態宣言が解除されましたが,いまだに新型コロナの感染者は増え続けていますので不要不急の外出は控えている最近です。
さて,今回は,令和2年4月1日以降に発生した交通事故の自賠責基準が,従来の自賠責基準と金額が異なるため,傷害による損害(後遺障害による損害と死亡による損害は含みません。)の自賠責基準について,お話いたします。

以下では,「従来」が平成22年4月1日以降令和2年3月31日までに発生した交通事故に適用される自賠責基準をいい,「基準時後」が令和2年4月1日以降に発生した交通事故に適用される自賠責基準をいいます。
入院看護料(近親者) 1日につき 従来4100円→基準時後4200円
通院看護料(近親者) 1日につき 従来2050円→基準時後2100円
休業損害 1日につき 従来5700円→基準時後6100円
慰謝料 1日につき 従来4200円→基準時後4300円

このように,従来の自賠責基準と基準時後の自賠責基準では金額が異なります。

もっとも,以前からブログでお伝えしているとおり,自賠責基準と弁護士基準(裁判基準)では,金額が大きく異なることが多いです。

たとえば,弁護士基準(裁判基準)では,近親者の入院看護料は1日につき6500円,近親者の通院看護料は1日につき3300円,主婦の休業損害は日額約1万円,慰謝料は,骨折などの場合,基本的に,通院期間30日で28万円,通院期間90日で73万円,通院期間180日で116万円,他覚所見のないむちうち症などの場合,基本的に,通院期間30日で19万円,通院期間90日で53万円,通院期間180日で89万円,となります(事案の内容などによって金額が変動する可能性はあります)。

自賠責基準の支払金額は増額したものの,いまだに弁護士基準(裁判基準)との差が大きい事案も多いです。

交通事故で適正な補償を受けられるか不安な方,賠償金の金額でお悩みの方は,一度,交通事故に精通した弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

新型コロナの交通事故案件への影響について

4月に入り,東京では,新型コロナの新規感染者数が日によって100人を越えるなど,新型コロナの対策が緊急の課題になっています。
新型コロナの関係で,様々な影響が出ていますが,交通事故案件についても例外ではありません。
1 保険会社の出社回数の減少
まず,保険会社が社員の出社の回数を制限している関係で,全体の案件の進行が遅くなる傾向にあります。
たとえば,診断書等の資料の送付が遅くなることや,保険会社から医療機関への治療費等の支払いが遅くなること,被害者への休業損害等の支払いが遅くなること,賠償交渉の回答が遅くなること,などが起きています。
国難ともいうべき現状ではやむを得ない部分がありつつも,被害者の生活からみると被害者への支払いが遅滞することは,大きな負担になります。
その意味では,緊急対応が必要になる交通事故案件については,保険会社として,平常時とは異なる決裁方法で,できる限り迅速に対応する必要があると思います。
2 医療機関への通院
また,コロナの関係で,医療機関への通院を躊躇される方もいらっしゃいます。
症状や傷病名,治療内容によっても様々ですが,一般的には,治療と賠償両方の観点から,通院を継続すべきです。
自賠責保険会社や裁判所がコロナの影響をどのように考慮するかは不明な点が多いものの,一般的には,通院を継続していない場合は症状が軽い,ないし,治ったと判断されることがあります。
どの程度の通院が必要かは事案によって異なるため,交通事故に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。

基礎収入の立証が困難な事案について

新型コロナの影響が日々大きくなっています。
弁護士法人心東京駅法律事務所では,除菌,マスクの着用,換気などの対策を行ったうえで,ご対応しておりますのでご安心ください。

さて,以前のブログでもお話ししましたが,交通事故により,休業が生じた場合には,休業損害を請求できることがあります。
また,後遺障害が認定された場合には後遺障害逸失利益(後遺障害がなかったならば得られたであろう収入などの利益)を請求できることがあります。
もっとも,休業損害も後遺障害逸失利益も認定されるためには基礎収入の立証が前提になります。
今回は,以前私が担当した裁判案件で基礎収入の立証が困難な事案についてお話しします。

この件は,被害者が個人事業主の方で事故前年度の所得額が0円でした。
さらに,事故前から首の痛みがあったこともあり,かつ,ご年配の方であったこともあり,基礎収入の立証が非常に困難な事案でした。
そこで,基礎収入の算定を賃金センサス(厚生労働省が作成する賃金の統計データ,いわゆる平均賃金)基準にするために労働意欲と労働能力があることを主張・立証する方針にしました。
実際,過去5年分の確定申告書,事業内容に関する書面,その事業にかかわる記載のされた手帳,を提出した上で,被害者の陳述書を作成して,提出しました。
事業内容が複雑かつ,長期にわたっていたため,多くの証拠を提出するとともに,主張書面も多く作成しました。
すごく大変でした。
その甲斐あって,結果的には,賃金センサス(いわゆる平均賃金)の50%の基礎収入が裁判上の和解で認められました。

基礎収入の立証が困難な事案の場合,どうしても基礎収入を立証できず,休業損害や後遺障害逸失利益が認定されないことがあります。
もっとも,最初から諦めるのではなく,一度,交通事故に詳しい弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

異議申立について

よくご相談の中で「ムチウチ症で後遺障害申請を行ったものの,非該当でした。このまま諦めるしかないのでしょうか?」というご質問があります。

これに対しては,「異議申立という方法があります。」とお答えしています。

そこで,今回は,ムチウチ症の後遺障害に関する異議申立についてお話しします。

1 ムチウチ症の後遺障害等級認定のポイント

ムチウチ症で後遺障害等級認定の判断は,①受傷態様,②治療内容,③通院頻度,④治療期間,などを総合的に考慮して行われます。

そもそも,軽微な受傷態様と考えられる事案(クリープ現象による追突事故や自動車同士のミラー接触事案など)は後遺障害等級認定を受けることが難しいです。

また,整形外科のみ通院している方が,月に1回程度しか通院していない事案も,後遺障害等級認定を受けることが難しいです。

2 ムチウチ症の後遺障害に関する異議申立のポイント

初回の後遺障害等級認定申請は事故日から症状固定日までの治療状況や通院頻度を考慮します。

もっとも,症状固定後の通院は,一般的に,考慮していません。

そのため,初回の後遺障害申請の結果が非該当であっても,症状固定後も定期的に通院を継続している場合には,異議申立を行うことにより,後遺障害等級認定を受けられる可能性があります。

したがって,症状固定後も定期的に通院しているかがポイントになります。

これに対して,軽微な受傷態様であることを理由に,後遺障害等級認定申請が非該当になった事案の場合には,通院を継続していたとしても,異議申立により後遺障害等級認 定を受けられる可能性は低いです。

このように,事案によって考慮すべきポイントが異なります。

異議申立を検討している方は一度後遺障害に詳しい弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

一括対応の打ち切りと後遺障害

明けましておめでとうございます。

本年も何卒よろしくお願いいたします。

さて,今回は,交通事故案件における一括対応の打ち切りと後遺障害についてお話しし ます。

 

1 一括対応の打ち切り

以前のブログでもお話ししましたが,一括対応とは,相手方の任意保険会社の対応と自賠責保険の対応を任意保険会社が一括して行うことをいいます。

一括対応されている場合には,基本的には,任意保険会社が医療機関に対して,直接治療費を支払うため,被害者の窓口負担が生じません。

法律上は,立替払いが想定されており,一括対応を強制することはできず,任意保険会社の判断で一括対応を行うか否かを決めることができます。

そのため,任意保険会社が打ち切りを行うと最終判断した場合には,治療費の支払いが打ち切られることになります。

その後は,窓口負担を行って,相手方に賠償請求する形になります。

2 一括対応の打ち切りと後遺障害

しばしば,一括対応が打ち切られるとその後通院してはいけないものだと誤解している方がいらっしゃいますが,通院を継続することは自由です。

一括対応終了後の治療費についても,必要かつ相当な範囲であれば,賠償金として認定されます。

また,通院を継続していないと治ったと認定される可能性もありますので,後遺障害認定との関係では注意が必要です。

特に,いわゆるむち打ち症においては,骨折などと異なり,画像上,症状の原因となる器質的損傷が認められないことが一般的であるため,通院の事実が症状の残存を証明する重要な証拠になります。

そのため,通院を継続していない場合には,後遺障害認定を受けられないことも多いです。

通院をやめてしまうのは,後遺障害の関係では不利になる可能性が高いため,症状が残っている方は,打ち切られた場合であっても通院を継続するべきです。

 

後遺障害は,様々な要素を考慮して認定される難解な分野です。

東京周辺で後遺障害でお悩みの方は,一度,交通事故に精通した弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

個人事業主の休業損害

先日,休日に東京都内の公園に行ったのですが,貸しボートを返却せずに乗り捨てた方を目撃して驚きました。
ルールとマナーは守りましょう。
さて,今回は,よくご相談のある交通事故に遭った個人事業主の休業損害についてお話しします。

1 休業損害について
以前のブログで,休業損害を請求するためには,①基礎収入,②休業の事実,③休業の必要性,が必要であるとお話ししました。
個人事業主の休業損害も基本的には同様です。
2 基礎収入等について
基本的には,事故前年度の確定申告所得額を基準にします。
申告外所得については基本的には認められません。
修正申告を行った場合には,基礎収入として認定される場合もありますが,その場合であっても,確定申告書の信用性を争われることがあります。
基本的には,当初から売上を正確に申告することが大切です。
一方で,連続休業の場合には,所得を失うだけでなく,固定経費がかかりますので,基本的には,固定経費を上乗せして休業損害を請求することができます。
3 個人事業主の休業損害の計算方法
個人事業主の休業損害の計算方法には,①減少した所得を直接把握しようとする方法と②事故前年度の基礎収入を基準にして休業分を乗じて算出する方法があります。
この点,事故がなかった場合に得られる所得額の立証には困難が伴うことなどから,①の方法では正確な休業損害の金額を算出することは困難であるとされており,①の方法が採用されるケースは比較的少ないです。
②の方法も,事故前年度の収入を基準にするため,事故前において事故当年度に売上が増減する事情が存在していた場合に,その事情を加味しにくい欠点はあります。
もっとも,①の方法に比べると②の方法の方が,比較的正確な算出方法とされ,②の方法を採用する裁判例が比較的多いです。

個人事業主の休業損害については注意すべき点が様々ございますので,お悩みの方は一度,交通事故に精通した弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

東京で交通事故で弁護士をお探しの方はこちらをご覧ください。

給与所得者の休業損害について

今月に入り一段と東京は気温が落ち込み,インフルエンザも流行し始めたようです。
インフルエンザの予防接種は済ませましたが,マスクをしてかからないように気を付けている最近です。
ブログをご覧いただいている方々もご体調にはお気を付けてお過ごしください。

さて,今回は給与所得者の休業損害についてお話しします。

1 休業損害の要件
休業損害を請求するためには,一般的に,①基礎収入,②休業の事実,③休業の必要性,が必要だとされています。
2 基礎収入
基礎収入は,通常,源泉徴収票によって証明しますが,働き始めたばかりで源泉徴収票がない方については雇用契約書や賃金台帳などによって証明することになります。
3 休業の事実
休業の事実は,通常,休業損害証明書を雇用主に作成してもらうことで証明します。
4 休業の必要性
休業損害を請求するためには休業の必要性を証明することが必要だということに注意すべきです。
たとえば,症状が軽減し,働ける状態であり,かつ,入通院日でもない場合であれば,基本的に,休業損害は認定されません。
また,休業の必要性は,賠償請求を行う方が立証責任を負うため,休業の必要性が争われ,証拠上,休業の必要性を証明しきれない場合には,休業の必要性が認められないことになります。
この点,主に医師の診断・証明によって休業の必要性が判断されます。
そのため,仕事の内容や症状をしっかりと主治医に伝えることが大切です。

このように,給与所得者の休業損害についても様々な注意点があります。
給与所得者の休業損害でお悩みの方は,一度,交通事故に精通した弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

民事責任と刑事責任は異なる

10月に入って東京は少しずつ涼しくなってきましたが,いまだに暑い日もあり体調管理に気を付けなければと思いながら,過ごしています。
ブログをご覧いただいてる方々もご体調にはお気を付けてお過ごしください。
さて,今回は交通事故のご相談でよくある,民事責任と刑事責任は異なることについてお話しいたします。

1 民事責任と刑事責任
民事責任とは,たとえば,交通事故であれば,加害者が被害者に対して賠償金を支払う責任を負うことをいいます。
これに対して,刑事責任とは,法律を犯したことで,国家から刑罰を受ける責任をいいます。
たとえば,交通事故の場合,過失運転致死傷罪に問われることなどがあります。

2 民事裁判と刑事裁判
民事裁判は私人対私人であるのに対して,刑事裁判は国対人であるため,代理人をつけた場合には,民事裁判は弁護士対弁護士になる一方で,刑事裁判は検察官対弁護人になります。
このように裁判といっても,民事裁判と刑事裁判では大きく異なります。

3 民事裁判について
民事裁判は,おおよそ1か月に1回程度開廷され,終了まで6か月~1年程度かかることが多いです。
民事裁判が終了するパターンとしては,判決はもちろん,和解や訴えの取下げなどがあります。
交通事故であれば,和解で終了するケースが比較的多いです。

4 刑事手続について
交通事故の刑事手続の流れとしては,おおまかに,①事故の発生・警察官による実況見聞・捜査→②検察への送致→③検察官による起訴・不起訴の判断,という形になります。
上記③までに要する時間は,案件によって異なりますが,ひき逃げ案件などは長期間要するケースが多いです。
そして,起訴された場合には,刑事裁判になります。

5 民事と刑事は異なる
民事と刑事では異なることについて,ご存知ではない方も多くいらっしゃると思います。
お悩みの方は一度弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

RSD(CRPS)について

最近,少しずつ,東京周辺で交通事故のセミナーを行うようになりました。
少しでも交通事故被害者の現状を知っていただけるきっかけになればと思い,セミナーを開いています。
セミナーに参加されるなどご縁があった方から,交通事故の被害に遭われた方のご紹介をいただくことが多いです。
ご相談の中には,あまり知られていない病名の後遺障害に関するご質問があります。
そこで,今回はしばしばご相談のあるRSD(CRPS)についてお話しします。

RSD(CRPS)は,疼痛,腫脹,関節拘縮,皮膚変化を主な症状とする外傷後の疼痛をいいます。
交感神経の異常亢進が原因で発生すると考えられています。
RSD(CRPS)の自賠責保険における後遺障害等級は7級・9級・12級です。
自賠責保険における後遺障害認定基準では,基本的に,①関節拘縮,②骨の萎縮,③皮膚の変化(皮膚温の変化・皮膚の萎縮)が必要です。
現在の裁判実務でも,基本的には自賠責保険の認定基準に依拠して,上記3要素を基準に判断しています。

RSD(CRPS)は,主治医でも見落としがある特殊な傷病です。
RSD(CRPS)でお悩みの方は,交通事故に精通した弁護士に相談することをお勧めします。

家屋改造費について

8月に入ってからも東京周辺の交通事故のご相談を数多く対応させていただいていますが,しばしば,家屋を改造する費用が賠償されるかについてご質問があります。
そこで,今回は家屋改造費についてお話しします。

被害者が交通事故等による後遺障害のために住前暮らしていた住居で生活を継続することが困難となって家屋を改造した場合には,後遺障害の内容・程度等により必要性が認められれば相当額の賠償が認められます。
家屋改造費については,その必要性・費用の相当性に争いが生じることが少なくありませんが,一般的に,重度後遺障害者が自宅内における移動や基本的な生活動作を行うための,たとえば,車いすによる移動のための玄関のスロープの設置,自宅内の段差の解消,トイレ及び浴室の改造等は認められやすいといわれています。
もちろん改造内容は合理的なものでなければなりません。
裁判例としては,RSDによる後遺障害等級9級11号が認定された被害者につき,車いすを利用するために被害者の寝室がある2階トイレ及び洗面所等の新築工事,2階の段差解消工事費等を認めたもの(大阪高判平成18年8月30日)や,右膝関節の機能障害等による後遺障害等級12級が認定された被害者につき,和式トイレを洋式トイレに改造した費用及び玄関から公道までの間の金属製の手すり設置費用を認めたもの(大阪地判平成2年8月6日)などがあります。
その他,右眼失明による後遺障害等級8級が認定された被害者につき,手すり取付工事及び浴室改修費の5割を認めた裁判例(東京地判平成13年2月22日)もあります。
一方で,新築工事費用を請求する場合には,自宅が賃貸物件であること,家屋改造では車いすによる移動では車いすによる移動の空間を確保するのが物理的に不可能であることのほか,建物を改造するよりも新築した方が経済的であるなど,新築工事の必要性・相当性を主張・立証する必要があります。
もっとも,家屋の改造等の必要性・相当性が認められるとしても,他の同居の家族が改造等によって家屋の利便性の向上による利益を享受していると認められる場合等には注意が必要です。
裁判例において,家族の利便は反射的利益にすぎないとして減額が否定されたもの(東京地判平成15年3月26日)もありますが,全額を認めずに全体の工事費から一定割合が減額されたものや,工事箇所ごとにそのような事情が認められるか否かを検討し,認められる部分と否定される部分を区別して認定されたものもあります。
たとえば,新築工事を行った事案について,改造費用160万円のほかに新居購入費用の1割である648万円を認めた裁判例(東京地判平成15年2月27日)があります。
家屋改造費についてお困りの方は,お気軽に弁護士法人心東京駅法律事務所にご相談ください。
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脊柱変形について

1 脊柱変形について
日々,多くの交通事故のご相談を承っていますが,しばしば,交通事故により脊椎の圧迫骨折が生じたというご相談があります。
圧迫骨折等により脊椎の変形が生じた場合,脊柱変形の後遺障害が認定される場合があります。
そこで,今回は,脊柱変形の後遺障害についてお話しします。
2 脊柱変形と後遺障害等級
脊柱に著しい変形を残すものは6級,脊柱に中程度の変形を残すもの8級,脊柱に変形を残すもの11級に該当します。
(1)脊柱に著しい変形残すもの(6級)
脊柱に著しい変形を残すものとは,エックス線写真,CT画像またはMRI画像により,脊椎圧迫骨折等を確認できる場合であって,次のいずれかに該当するものをいいます。
①骨折等により2個以上の椎体の前方の高さの合計が,後方の椎体の高さの合計よりも,1個の椎体分以上低くなっていること,
または,
②骨折等により1個以上の椎体の前方の高さの合計が、後方の椎体の高さの合計よりも,1/2個の椎体分以上低くなっていること,かつ,側彎度が50度以上となっているもの
(2)脊柱に中程度の変形を残すもの(8級)
脊柱に中程度の変形を残すものとは,エックス線写真,CT画像またはMRI画像により,脊椎圧迫骨折等を確認できる場合であって,次のいずれかに該当するものをいいます。
①骨折等により1個以上の椎体の前方の高さの合計が,後方の椎体の高さの合計よりも,1/2個の椎体分以上低くなっているもの,
または,
②側彎度が50度以上となっているもの
③環椎(第一頚椎)または軸椎(第二頚椎)の変形・固定により次のいずれかに当ては
まるもの
A 60度以上の回旋位となっているもの
B 50度以上の屈曲位となっているもの
C 60度以上の伸展位になっているもの
D 側屈位となっており,矯正位の頭蓋底部の両端を結んだ線と軸椎下面との平行線の交わる角度が30度以上となっているもの
(3)脊柱に変形を残すもの(11級)
脊柱に変形を残すものとは,①脊椎圧迫骨折等を残しており,画像でそのことが確認できること,
または,
②脊椎固定術が行われたもの(移植した骨が脊椎に吸収されたものを除く),
または,
③3個以上の脊椎について,椎弓切除術などの椎弓形成術を受けたものをいいます。
3 後遺障害慰謝料
後遺障害が認定された場合,後遺障害が残存し,将来にわたって精神的苦痛が生じることについて,後遺障害慰謝料を請求することができます。
後遺障害慰謝料は,裁判所基準(弁護士基準)で,6級は1180万円,8級は830万円,11級は420万円です。
4 後遺障害逸失利益
交通事故に遭わなければ本来得られた将来の収入の減少に対して後遺障害逸失利益を請求できます。
基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失率に対応するライプニッツ係数もしくはホフマン係数で算出することが一般的です。
もっとも,脊柱変形の後遺障害については,後遺障害等級に相当する労働能力喪失率がない場合も多いため,注意が必要です。
東京周辺で脊柱変形にお困りの方は弁護士法人心東京駅法律事務所にお気軽にご相談ください。

共同不法行為事案について

私の在籍している弁護士法人心東京駅法律事務所でのご相談の中で,別の方が運転していた車に乗っていたが,ご自身が乗車している車とは別の車と衝突して負傷し,かつ,別の車の運転者とご自身の乗車していた車の運転者双方に過失があるケースが一定数ございます。
たとえば,信号のない交差点でA車に同乗していたが,A車の運転者Aは左右の安全確認を行わず交差点内に進入し,一方で,B車の運転者Bも同じく安全確認を行わず交差点内に進入し,A車とB車が衝突して,A車の助手席に乗車していた友人Cが負傷したというケースです。
この場合には,基本的に,A・B双方に過失が生じます。
CはAに対しても,Bに対しても,不法行為に基づく損害賠償請求を行うことができます。
そして,1つの事故から損害が生じていることから,損害の全額をA・B双方に請求することができます(二重取りはできません。)。
これを,共同不法行為といいます。

共同不法行為事案の特徴としては,CがAにもBにも全額の損害賠償を請求することができる点にあります。
また,基本的には,A車・B車両方の自賠責保険を使うことができる点で,最大240万円の上限(傷害分合計)で,自賠責保険金を受け取れることになります。
2つの自賠責保険が使えることから,保険会社が早期に一括対応を打ち切った場合であっても,被害者請求を用いて対応することが有効です。
このように,共同不法行為事案特有の対応方法がありますので,共同不法行為事案でお悩みの方は,一度弁護士に相談するのも良いかもしれません。

保険会社から賠償金(示談金)の提案について

東京周辺の交通事故案件のご相談を多く対応させていただいておりますが,その中でも保険会社から賠償金の提案があったのですが,どうすれば良いかというご相談は比較的多いです。
そこで,今回は,保険会社から賠償金の提案がされたときの対応方法についてお話しします。

1 すぐには示談しない

保険会社は賠償金の提案をする際に,「〇月〇日を目処にご返送ください」など返送期限を一方的に決めているケースがあります。
しかし,保険会社が定めた期間内に返送しない場合であっても,時効にかからない限り,相手方に賠償金の請求をすることができますので,すぐに示談する必要はありません。
なお,交通事故の損害賠償請求権について,事故日から3年以内であれば,時効にかかりません。
2 賠償金の項目をチェックする
ご自身に生じた損害項目がすべて入っているかを確認しましょう。
特に注意が必要なのは,通院交通費と休業損害です。
たとえば,主婦の方が事故によって家事を休まなければならなかった場合に,休業損害を請求できることは,以前のブログでもお話ししたとおりですが,この場合でも休業損害が0円の提示になっているケースがあります。
また,自家用車で通院したにもかかわらず,交通費が0円になっているケースもあります。
その他,タクシーや公共交通機関を使って通院したにもかかわらず,通院交通費が自家用車で通院した交通費(1kmあたり15円のガソリン代)で計算されていることがあります。
交通費と休業損害については,特に注意してチェックすることをお勧めします。
3 弁護士に相談する
以前のブログでもお話ししたとおり,保険会社の提案金額は相場より低額であることが多いです。
具体的には,被害者の方が弁護士に依頼せずに保険会社と交渉する場合には,自賠責基準で慰謝料・休業損害を提案されることが多いです。
これに対して,弁護士に依頼した場合には,裁判所基準(弁護士基準)で休業損害・慰謝料が計算され,増額できる可能性があります。
一度,弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

東京駅法律事務所では,交通事故の適切な損害賠償金を無料で診断するサービスを実施しています。

池袋母子死亡事故

最近報道でも取り上げられているとおり,立て続けに死亡事故が発生しています。
その中でも,平成31年4月19日に池袋(東京都)で発生した母と子が亡くなられた事故(ここでは,「池袋母子死亡事故」といいます。)は,連日,報道で取り上げられています。
私も,交通事故を集中的に取り扱う弁護士として,死亡事故の悲惨さは理解していますが,今回,改めて,その悲惨さを実感しました。
将来これからだった母子の人生,最愛の妻と子を突然失った夫の気持ちを考えると,とても辛い気持ちになります。
いても立ってもいられず,本日,事故現場に赴き,お花を供えさせていただきました。
現場には,たくさんのお花や飲み物が供えてありました。
多くの方が,私と同じ気持ちだと実感しました。

報道によると,池袋母子死亡事故を起こしたのは,87歳の高齢者ドライバーでした。
池袋母子死亡事故に関連して,再び,高齢者ドライバーの事故について関心が高まっています。
いわゆる団塊世代は前期高齢者(65歳以上75歳未満の人のこと)に該当し,高齢者の割合が増加しています。
そして,平成29年度の交通事故の統計では,運転者が第1当事者となる交通死亡事故件数(免許保有者10万人当たり)を年齢層別にみると,80歳以上は他の年齢層(16歳~19歳の年齢層を除く)に比べて2倍以上多くなっています(平成30年交通安全白書参照)。
このような現状を踏まえると,高齢者による事故の対策は急を要しています。
この点,自主的に免許を返納すること(運転免許自主返納)により,特典として,高齢者を対象に,公共交通機関の料金を割引ないし無料にする取り組みを行っている地域もあります。
もっとも,地方では,自家用車を使用しないと不便な地域が多くあり,運転免許自主返納の特典で解決できる問題は一部です。
そのため,すべての地域で,自家用車の代わりになる「足」を作っていくことが必要だと思います。
交通事故を集中的に取り扱う弁護士として,少しでも交通事故が減り,被害者の方・遺族の方がつらい思いをすることが少なくなればと願うばかりです。

自賠責保険会社に対する被害者請求を訴訟(裁判)で行う場合

3月下旬に入り,東京の桜は満開になりました。
綺麗な桜をみていると,リラックスでき,より一層,弁護士業務に身が入ります。

 

さて,今回も交通事故に関するお話しをさせていただければと思います。

通常,加害者や加害者が任意に加入する保険会社から賠償金が支払われます。
もっとも,加害者が任意保険に加入しておらず加害者に資力がない場合や加害者が特定できているが行方不明の場合には,加害者や加害者の任意保険会社から賠償金を回収することが不能ないし困難になります。
そこで,今回は,このような場合でも回収する方法として,被害者請求について訴訟を行う場合についてお話しします。

 

自賠責保険会社に対して,被害者請求を訴外(裁判外)で行うと,以前のブログでもお話ししたとおり,傷害分(後遺傷害と死亡事案以外のお怪我に関する賠償部分)では,通院慰謝料が,原則として,①総治療期間×日額4200円,②実通院日数×2×4200,の①と②計算式を比較して低い金額になります(いわゆる「自賠責基準」です。)。
これに対して,被害者請求を訴訟で行う場合には,自賠責基準の上限額の制約(死亡分であれば3000万円,傷害分であれば120万円など)はあるものの,上限額の範囲内で裁判所基準の慰謝料等を獲得できることがあります(最判平成18年3月30日 民集第60巻3号1242頁)。
訴訟と訴外で支払基準が異なる理由は,平たく説明すると,訴外では円滑かつ迅速な保険金支払いのために,画一的に自賠責基準での支払がなされる反面,訴訟においては,事実や証拠を精査するため,裁判所が支払保険金額を定めても問題ないことだとされています。

 

たとえば,総治療期間120日,実通院日数40日の事案であれば,訴外では,自賠責基準になるため,傷害分につき,①総治療期間120日×4200円=50万4000円>②実通院日数40日×2×4200円=33万6000円,となりますので,通院慰謝料は②の金額になります。
一方で,訴訟した場合には,一般的には裁判所基準になるため,総治療期間120日(実通院日数40日×3)を基準として,通院慰謝料が67万円になることから,治療費・交通費・慰謝料・休業損害などの傷害分の項目の合計で,120万円以内であれば,自賠責保険会社に対して,被害者請求を訴訟で行うことで,自賠責保険会社から前記裁判所基準の慰謝料を獲得できることがあります。

このように金額差が大きくなるケースもございますので,交通事故に精通した弁護士にご相談することをお勧めします。

法律相談費用補償特約について

交通事故のご相談を毎年たくさん承っていますが,しばしば,相談の時には,手遅れになっている事案もあります。
「もう少し早く相談していただければ…」と思う方も少なくありません。
おそらく,「弁護士に相談する費用はとても高いのではないか」と思われている方が多いことが主な原因だと思います。
実際には,それほど高くないケースも多く,かつ,弁護士費用特約や法律相談費用補償特約をご利用になれる方であれば,基本的に相談費用の心配はいりません。
そこで,今回は,法律相談費用補償特約についてお話しします(弁護士費用特約についてはこちらをご覧ください。)。

法律相談費用補償特約とは,主に,交通事故について弁護士に相談する際発生する法律相談費用を補償する保険のことをいいます。
これは,以前からお話ししている弁護士費用特約とは異なる保険ですので,弁護士費用特約の付いた自動車保険に入られていない方であっても,法律相談費用補償特約をご利用できる場合があります。
一般的には,保険金の支払上限額は,10万円です。
弁護士の法律相談費用は30分あたり5400円(消費税込み)であることが多いです。
そのため,10万円分の相談ができるのであれば,満足いくまで相談できることが多いです。
法律相談費用補償特約は,東京海上日動火災保険株式会社の自動車保険に自動で付帯される保険になっております(平成31年2月現在時点において)ので,東京海上日動火災保険株式会社の自動車保険に加入されている方は,是非ご活用ください。

全損の場合の買替諸費用について

私の所属している弁護士法人心東京駅法律事務所では,交通事故案件のご相談が多くございます。
その中で,被害車両が全損認定されているにもかかわらず,車両の時価額のみ賠償されただけで示談に至っているケースがあります。
しかし,全損の場合には,買替諸費用も賠償項目に入りますので,車両時価額のみで示談すると大きな損をしてしまう場合があります。
そこで,注意喚起のために,全損の場合の買替諸費用についてお話しします。

全損とは,修理不能の場合,または,①車両の時価額と買替諸費用の合計額と②修理代等を比較して,②より①が低額である場合のことをいいます。
買替諸費用として賠償される項目は,登録・車庫証明の法定費用,検査登録手続代行費用,車庫証明手続費用,納車費用,自動車取得税などです。
注意が必要なのは,賠償される買替諸費用は,あくまで,被害車両と同種同等の車両を買い替えた際に発生する買替諸費用の金額に限定されることです。
したがって,新車を購入した際に生じた買替諸費用がすべて賠償されることにはなりません。
この点,買替諸費用の立証のためには,ディーラーなどに見積もりを出してもらうと良いです。
なお,自賠責保険料や自動車税は,賠償される買替諸費用には入りません。

このように,交通事故案件には知らないと損をすることが多くあります。
賠償金の提示があったが,適正な賠償額か不安だと思われる方は,お気軽にご相談ください。

弁護士費用特約の範囲について

弁護士法人心東京駅法律事務所所属の宮城です。
今回は,弁護士費用特約が使える範囲についてお話しします。

弁護士費用特約とは,交通事故により損害を受けた者が,加害者に対して,損害賠償請求を行う際に発生する弁護士費用(法律相談料・着手金・成功報酬金・実費など)を一定の基準・限度額の範囲内で補償する保険をいいます。
多くの保険会社では,弁護士費用特約により300万円まで弁護士費用が補償されます(法律相談料や実費は別途定める場合が多いです)。
弁護士費用特約が使える場合には,余程の高額案件や特殊事情のあるケースを除いて,弁護士費用がすべて補償されることが多いです。
そのため,弁護士費用特約が使えるか否かは,とても重要な事柄になります。

この点,相談者の中では,ご自身が加入する保険に弁護士費用特約を付けていないため,弁護士費用特約が使えないと誤解されている方がいらっしゃいます。
しかしながら,弁護士費用特約は一家に1つあれば足りるといわれるほど,使える範囲が広いものです。
具体的には,弁護士費用特約が使える一般的な範囲は以下のとおりです。

①記名被保険者

②被保険者の配偶者

③被保険者または配偶者の同居親族

④被保険者または配偶者の未婚の子

⑤被保険自動車の搭乗者

⑥被保険自動車の所有者

このように,弁護士費用特約が使える範囲はとても広いです。
特に,上記③のとおり,被保険者または配偶者の同居の親族であれば,使用できる者に該当することが重要です。
ご自身が弁護士費用特約を付けていないから,諦めるのではなく,同居の親族の方にも弁護士費用特約を付けているか聞いてみることをお勧めします。
また,上記④のとおり,一般的には,同居していない場合であっても,被保険者または配偶者の未婚の子も弁護士費用特約を使えます。
同居していない場合でも,弁護士費用特約が使える場合があるという点で注意が必要です。

弁護士費用特約が使えるかについて,保険会社の担当者に聞くことはもちろん,何か疑問に思えば交通事故に精通した弁護士に相談することをお勧めします。