症状固定について

今回は症状固定についてお話しします。
交通事故の被害者は、加害者の加入する任意保険会社の一括対応(一括対応の意味ついては、以前ブログで書かせていただきましたので、是非ご覧いただければと思います。)を受ける場合が多いです。
保険会社といっても営利企業ですから、一般的には、できる限り早期に一括対応を打ち切り、賠償金を抑えたいと考えます。
保険会社担当者が打ち切る理由として、「症状固定なので打ち切る」というものが多いです。
症状固定の意味を理解して、通院の際に気を付ければ、十分な期間一括対応を受けることができる場合があります。

症状固定とは
症状固定とは、傷病に対して行われる医学上一般に承認された治療方法をもってしても,その効果が期待し得ない状態で,かつ残存する症状が自然経過によって到達すると認められる最終の状態に達したときをいいます。
簡単にまとめると,これ以上治療しても症状が改善しない状態です。
症状固定となると、その後の賠償金を相手方に請求できなくなります。
そのため、一括対応の打ち切りの理由となります。
なお、症状固定時期の認定において、最も尊重されるのは医師の判断です。
医師とより良い関係を築けるように努力しましょう。

症状固定にされないために
先程もお話ししましたが、症状固定とはこれ以上治療しても症状が改善しない状態をいいます。
そこで、症状固定とならないためには、①症状が徐々に改善していること②今後も改善見込みがあることの存在が効果的です。
もっとも、②については医師が判断することですから、被害者本人が話すのは①のみが好ましいです。
この点、①徐々に良くなっていることのみ伝えると、保険会社や医師は症状が軽くなったとして治癒としてしまう場合もあります。
この場合も打ち切りの理由となるので注意が必要です。
そこで、③現在症状が残っていることをしっかり伝えましょう。
この①と③については医師に伝えることはもちろん、保険会社担当者にもしっかり伝えることをお勧めします。

保険会社の対応でお悩みの方は、お気軽に弁護士法人心東京駅法律事務所にご相談ください。

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