ルール作り

今回は,私の所属している東京弁護士会・法教育委員会についてお話しします。
先日,法教育委員会の催しで東京の小学校に訪問してきました。
内容としては,4名ないし5名の住民役に分かれて,それぞれの抱える悩みや問題を洗い出し,みんなで議論して,マンションのルールを作るというものです。
主にペットを飼っている住民と飼っていない住民の利害関係の調節がルール作りのポイントでした。
具体的には,①音の問題,②においの問題,③共用スペースの問題がありました。
生徒さんは皆さんとても一生懸命議論して,なんとか1つのルールを作ろうと頑張っていました。
その結果,すべてのクラスでルールが完成し,ルールの中身も素晴らしいものになりました。
とても充実した1日になったと思います。

ところで,法教育委員会が大切にしている考え方として,「正解はない」というものがあります。
私は,この考え方がとても好きです。
小学校の勉強は,一応の正解が決まっている問題ばかりですが,社会に出ると正解のない問題ばかりです。
もちろん,弁護士の仕事も同じです。
正解がないからこそ,常に相手のことを思いやり,「自分を省みる」ことを忘れてはいけないと思います。
小学校でルール作りを教えながら,日々の自分の行動を省みる良い機会にもなりました。
人に教えているはずが教えられることがあるのは,不思議なことだとしみじみ感じた1日でした。