個人事業主の休業損害

先日,休日に東京都内の公園に行ったのですが,貸しボートを返却せずに乗り捨てた方を目撃して驚きました。
ルールとマナーは守りましょう。
さて,今回は,よくご相談のある交通事故に遭った個人事業主の休業損害についてお話しします。

1 休業損害について
以前のブログで,休業損害を請求するためには,①基礎収入,②休業の事実,③休業の必要性,が必要であるとお話ししました。
個人事業主の休業損害も基本的には同様です。
2 基礎収入等について
基本的には,事故前年度の確定申告所得額を基準にします。
申告外所得については基本的には認められません。
修正申告を行った場合には,基礎収入として認定される場合もありますが,その場合であっても,確定申告書の信用性を争われることがあります。
基本的には,当初から売上を正確に申告することが大切です。
一方で,連続休業の場合には,所得を失うだけでなく,固定経費がかかりますので,基本的には,固定経費を上乗せして休業損害を請求することができます。
3 個人事業主の休業損害の計算方法
個人事業主の休業損害の計算方法には,①減少した所得を直接把握しようとする方法と②事故前年度の基礎収入を基準にして休業分を乗じて算出する方法があります。
この点,事故がなかった場合に得られる所得額の立証には困難が伴うことなどから,①の方法では正確な休業損害の金額を算出することは困難であるとされており,①の方法が採用されるケースは比較的少ないです。
②の方法も,事故前年度の収入を基準にするため,事故前において事故当年度に売上が増減する事情が存在していた場合に,その事情を加味しにくい欠点はあります。
もっとも,①の方法に比べると②の方法の方が,比較的正確な算出方法とされ,②の方法を採用する裁判例が比較的多いです。

個人事業主の休業損害については注意すべき点が様々ございますので,お悩みの方は一度,交通事故に精通した弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。