交通事故での治療を継続していたときに、再度、事故に遭ったらどうすべきか

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
今回は、よく質問のある、交通事故での治療を継続していたときに、再度、事故に遭ったらどうすべきかについてお話ししたいと思います。

まずは、すぐに整形外科で受診し、症状を伝えた方が良いです。
以前の事故で通院している整形外科で受診することが多いとは思いますが、症状を漏れなく伝えることはもちろんですが、前の事故で負傷した箇所の症状が悪化している場合にはその旨をしっかり伝えた方が良いです。

前の事故と同じ箇所を負傷して症状が悪化している場合には、異時共同不法行為として後の事故の保険会社が一括対応を行うことが多いです。
もっとも、前の事故と後の事故で負傷箇所が異なる場合には、異なる負傷箇所のみ前の事故の保険会社が一括対応を行うこともあります。
いずれにしても、整形外科などの医療機関、それぞれの事故の保険会社の担当者と適切に情報共有を図りながら対応していくことが大切です。

万が一症状が治らなかった場合に、後遺障害申請を考えられる方がいらっしゃいますが、2つの事故が影響して症状が残ったことが明らかな方が後遺障害認定でも有利になりやすいです。
症状が残ってしまった際に後悔しないためにも、事故により悪化している場合には、しっかりと主治医に伝えることが大切です。

異時共同不法行為の事案で後遺障害申請を行う場合には、後遺障害診断書に2つの事故により症状が残ったことを記載することが大切です。
1つの事故のことのみ記載されている場合には、基本的には、もう一方の事故の影響が無いものとして、後遺障害等級認定申請の審査が進んでしまいます。

なお、異時共同不法行為の場合には、基本的には二つの自賠責保険が使えるため、傷害分であれば120万円×2=240万円まで自賠責保険から治療費等の支払いを受けられる可能性があります。

いずれにしても、2つ事故が重なるケースは注意すべき点が多くありますので、お悩みの方は交通事故に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。